有栖川リドルのイギリス生活〜世界のどこにいても謎解きがしたい〜

謎解き部UK支部・有栖川リドルによる、脱出ゲーム・推理ゲームの活動記録。イギリス生活の日記・雑記。

パズル冒険ゲーム『Creaksクリークス』をプレイして、地下世界のロマンにときめいた

ごきげんよう。謎解き部UK支部の、有栖川リドルです。

みなさん、今日も謎を解いていますか?

 

2024年5月に、インディーゲーム『Creaksクリークス』をプレイしました。

謎解きパズルゲームとなっており、ステージ数の多さに驚きます。

『マシナリウム』を開発したアマニタデザインによる作品で、有栖川にとって同社のゲームはこれで2作品目です。

ゲーム概要

  • タイトル:Creaksクリークス
  • 設定:小さな部屋に住む僕は、ある日何かが起きていることに気づく。はがれた壁紙の裏に穴を見つけ覗いてみると、地下道に繋がっていた。持ち物は懐中電灯だけ。さらに深い下の世界へ冒険に出かけよう。
  • ジャンル:謎解き×アドベンチャー×アクション
  • クリア条件:全60シーンクリアして、地下から地上世界へ帰る。実績コンプ要素あり。
  • ハードNintendo Switch
  • メーカー:アマニタデザイン
  • Nintendoサイト

store-jp.nintendo.com

ゲームシステム

基本的に横・縦スクロール移動のみ。

でも、カメラワークを工夫しているので、主人公が冒険する地下世界がどんなに広大か、ヒキで見せてくれる場面がある。

シーン1からシーン60まであるそうなので、パズルゲームとしてはかなりのボリュームだと思います。

オブジェクトやキャラクターの行動特性を利用し、主人公を安全にスタート地点からゴール地点へ移動させられたら一面クリア。

シーン60までのゲーム性のバリエーションも見事なので、「このパターン前のシーンでもやったな」という飽きが来ないようにデザインされています。

ただ、まれに難易度が高すぎる、複雑なパズルも出てくる。

有栖川はこんなのわかるわけないだろ!とイライラしてしまった。

シーンが進むにつれて、地下世界で何が起きているか明かされてきます。

さらに物語の補填として、地下道に飾られた「絵画」があります。

「絵画」をチェックすると、実績が解除される。

この世界はどうやら、地上に人間がいて、地下に鳥人間たちが住んでいるようです。

キャラクターたちは、謎の言語をしゃべります。(どうぶつの森語みたいな)

 

youtu.be

地下世界への冒険にはロマンがある

どこまでも深く、底の見えない地下への冒険ってワクワクしますよね。

メイドインアビス』しかり『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』しかり、大穴の冒険が近年の流行りなのでしょうか。

『Creaksクリークス』は、古代から鳥人たちが地下の大穴に、ジブリの『ハウルの動く城』みたいなごちゃごちゃした建物を築いたようです。

このデザインがとても良い!

朽ちた図書館、遺跡、彫像、謎の絵画、ステンドグラスや壁画。

言語による説明がないので、背景デザインが世界を表す重要なカギになっています。

このディテールにより、先人たちが高い城を築いてきたのだとわかる。

人間と鳥人と影の者たちの不思議な関係や、地下の国がどいういうものかが見えてきます。

実績の絵画が良い

光に当たることはできない「影の者」と、鳥人と人間たちが、油絵タッチで描かれた絵が出てきます。

絵に触れると、ゼンマイ仕掛けで絵が動くようになっている。

ものすごく独特でキテレツな世界観になっていて、日本でこの感性の絵を描ける人はそういないのでは。

海外のクリエイターらしい「いったい何を見せられているんだ」という気持ちになる絵たちです。

一部の絵画はミニゲームになっていて、絵画を見ただけでは実績解除されません。

ミニゲームに勝つことで実績解除されます。

そのほかの絵画は、見つければ実績解除されますが、隠し部屋に飾られていることもあるので要注意。

ゲームタイトルの逸話

Creaksはドアなどが軋む音を表す単語ですが、なぜこれになったのか、物語的にあまりピンときませんでした。

ゲームに出てくる敵キャラクターのことを指しているそうです。

本当は「Pareidoliaパレドリア」という名前にする構想があったらしい。

パレドリアとは、「月の影が、ウサギが餅をついているように見える」「雲がソフトクリームの形に見える」というような知覚のことだそうです。

これなら納得。

確かにゲーム内に、「吊るされた洗濯物がはためいて、ドクロの形に見える」などの知覚トリックが出てきます。

本ゲームの着想は、このパレドリアから来ているそうです。

暗い地下世界での冒険で、光と影がキーワードになる話なので、きっと子供のころ、影がモンスターのように見えて怖かった、あの気持ちを再現したゲームなのだと思います。

まとめ

ゲームの世界観が有栖川好みだった。

絵のデザインは、すべてがカラーになったエドワード・ゴーリーの絵のよう。

どことなくどんよりした空気の絵で、出てくるキャラクターたちは奇妙で怪しく、おかしさもあり、味方なのか敵なのかわからない。

背景デザインも、ジブリ世界に出てくる、入り組んだ建築や物でごちゃごちゃした部屋が好きな人はシンパシーを感じるはず。

パズルゲームは、難易度がハードな面になると詰んで、思考がぐるぐる同じところを回ってしまうのでストレスだった。

ストレス解消のためにゲームをやっているので、ゲームがストレス源になると本末転倒。

大人しく攻略サイトのお世話になった。

どうやら有栖川は、推理・論理ゲームがストレスを感じずにプレイできるようだ、という気づきを得た。